働く前のイメージと実際に働いた後の差(Xさん)
働く前の医療事務のイメージ
医療事務は、働く前のイメージは受け付け会計業務があるから多少患者さんへの受け答えはあるだろうとは思っていました。8割方机に向かう仕事だろうと思っていました。
実際、専門学校の授業でも、大きな病院を例にとって話を進めているので、そうだと思っていたのです。しかし、医療事務は勤め先によって仕事の内容は千差万別です。1つの勤務先だけではおそらく全ての仕事は覚えられないのではないかと思います。
実際に働いた後
私が勤めた眼科では、8割方立ち仕事で患者さんと接していることがほとんどの仕事でした。患者さんへの対応もマンツーマンで、受け付けが済んだ方を問診し、必要な検査を済ませ、先生の診察までご案内します。
その間、患者さんと世間話もしますし、薬や治療について質問をしてくる方もいらっしゃいます。患者さんのお話の内容によっては、臨機応変に医師に指示を仰ぎに行ったり、(治療中の他の病気の都合で)今回の診察や投薬は中止という事をお伝えしたり、専門用語などを知らない患者さんが何を言わんとしているのかをきちんと受け止め、言葉を変えて確認したり、誤解の生じないように伝えなければいけません。
医療事務は接客業の面が多い
例えば、眼科には、糖尿病の合併症で眼科に来院される方がたくさんいました。この場合、糖尿病の状態や飲んでいるお薬によって、眼科から処方されるお薬が変わる事もありますし、お薬の飲み合わせにも注意が必要です。
お薬手帳を持っていたり、しっかりとお薬の名前をおっしゃってくれればいいのですが、「血圧の薬飲んでるよ。白いヤツ。名前、なんだっけな?」という方もいらっしゃるわけで、患者さんの気分を害さず、それでいてきちんと薬が特定できるように聞く事が必要なのです。なかなか難しかったです。
待ち時間が長くてイライラする患者さんのクレームに対応したり、痛みがひどい患者さんもいらっしゃいますし、小さなお子様、聞こえにくい方、杖をついた方、車いすの方、それぞれに丁寧に応対するのは当たり前。
逆に「車いすの方だから」「杖をついている方だから」という事は失礼にあたり、自分は丁寧に応対したつもりでも、患者さんが怒ってしまったりということもありました。実際に仕事をしてみて思った事は、医療事務は接客業の面が大きいということでした。
※8割方机に向かう仕事と思いきや、8割方立ち仕事だったというギャップは大きかったようですね。医療事務は勤め先によっては接客業の面が大きいということもわかります。次ページは人間関係・職場環境・向いている人へと続きます。